2016年10月3日

2016年10月3日 曇り

始5:05−終8:07


世の中は思いもしないことが起こります。それもテレビの中では
なくて、自分のごく身近な場所に。テレビのインタビューで「まさ
かここで」「まさかあの人が」というシーンを見かけることがあり
ますが、まさか朝掃く場所でも起こるとは一度だって想像したこ
ともありませんでした。

先週は近くを掃いたところで雨が降り出すパターンが重なり、最
初から雨で掃除を中止することもあり、まともに掃除するのは久
しぶりとなります。ただ天気は雨雲が混じる曇り空でいつ降り出
すかわかりません。今朝はとにかく全コースを回ります。

暗い中、ハナミズキの落ち葉を掃いて行きます。曲げた背中に女
性からあいさつをいただきました。またミニバイクの女性から元
気な声であいさつをいただいたあと、車道を自転車で下って行く
男性から威勢良い声で「おはよう!」とあいさつをいただきました。

サクラ並木は久しぶりの掃き掃除です。しかし思ったほど落ち葉
は溜まっていませんでした。濡れて重くなった葉もありましたが、
大半の葉は若干の水分を含んでいるため却って掃きやすい状態
でした。お稲荷さんのお堂に落ち葉の吹き込みはなく、サッと掃い
てUターンします。

お地蔵さんに手を合わせてアカガシ通りに出ます。公民館の正面
玄関のスロープに置いてある、喫煙コーナーの大型灰皿の蓋を外
してタバコの箱を拾おうとしてアイスコーヒーの空缶を見つけまし
た。近くの自販機のゴミ箱に運びます。ところがゴミ箱もいっぱい
で、箱の縁や上に空き缶が並べてありました。すいません、空いた
ところに置かせてもらいました。

そのとき保育園に5人の人間が入って行きました。男が4人女が1
人。どうも一般人の感じでもありません。パトカーや緊急車両も近く
には見当たりません。5人は保育園の中に入って行きました。

「おはようございます」保育園の先生からあいさつをいただきまし
た。ふだんですとあいさつを返して終わりですが、先生は近づいて
くるなり「人が飛び降りたみたいなんです」先生方がバイクや自転
車を置く駐輪場に血だまりが残っていて、鉢植えやプランターのプ
ラスチックの囲みが粉々に砕けていました。さきほどの5人は警察
の方で、命はまだある状態と教えられたようです。屋上を見上げま
す。高さは12,3メートルくらいかと思います。出勤されてきた別の
先生にもすぐお話をされていました。ライターも壊れて飛び散って
いて、先生が拾い上げた破片が青い光を放って、先生はうやっと
声を出されました。LEDライト付きのライターだったようです。

表に出てきた5人組の女性の方に少しお話を聞いて、それを先生に
お伝えしました。それからその女性はホースを借りて血のりを水で
流しました。掃除に戻って側溝を掃いていたこちら側に水が迫って
きて、なぜか慌てて落ち葉を掃き取りました。5人の方は2台に分乗
して署に帰って行かれました。ふだん目にすることも想像すること
もない仕事はこの世にどれだけあるのか、あらためて考えさせられ
ました。そしてその人のことも考えてみました。

県道ではオブジェの石製ベンチに置かれた、ほとんど中身の残った
カルピスのロング缶を排水溝に捨て、自販機のゴミ箱に捨てました。
さらにハイボールの空缶も見つけましたが、ゴミ箱からは遠いので
家に持ち帰ることとします。そうだった、小学4年生くらいの体格の
よい男の子と偶然目が合って小さな声ながらすぐにあいさつをして
くれました。反対側の歩道では子どもたちが緑のたすきを掛けて等
間隔に10人くらいが並んで、登校してくる子どもたちに大きな声で
あいさつをしていました。

家に戻って燃えるゴミをふた袋出して本日は終了です。3時間オー
バーとなりましたが、雨は大丈夫でした。ありがとうございました。